カメ散歩の日記

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闇の脳科学「完全な人間」をつくる のメモ

書籍名

闇の脳科学「完全な人間」をつくる ローン・フランク 赤根洋子 訳 文藝春秋 2020/10/15

気になった部分

  • 脳を刺激し、同性愛者を異性愛者へ作り変える
    • 「脳はしょせん機械。電気信号が正しく伝わらないことが原因で、望ましくない影響が出ているのであれば、人工的に電気刺激してやれば良い」という発想での実験(治療と言ってもいいのかな?)。
  • 自殺願望の理由となった同性愛的指向
    • 自殺しようと思い悩むほど苦しく、生きづらいと感じるのであれば、自分の脳をいじることもありだと思う。
  • 脳深部刺激療法は百億ドル近くになる予測
    • 「この処置は治療である」というお墨付きが与えられたら、宗教の壁はある程度突破できるんだろう。
    • いかに今を快適に生きるか、につきる。
  • 統合失調症の根本的症状はポジティブな感情の欠如
    • 統合失調症のひとは、やる気や楽しみや喜びがない中で生きている。そんな中に放り込まれてしまったら生きていくことはとてもつらいだろうな。
  • 脳深部刺激療法による人格のオン・オフ現象
    • 「脳は所詮機械」という説の一つの証拠。
    • もしそうならば、脳の仕組みを解明(=機械の仕組みを解明)しさえすれば、汎用的な人工知能をつくることは可能なんだろう(それがいつなのかはわからないけど)
  • 幸福感に上限を設けるべきか もう少し幸福度を上げたい気もするんです
    • あ〜考えたくないな、この問題。
  • 「人々を幸せにすることは、精神科医である私の仕事ではない」
    • 私と同じように、この問題から逃げたいんだろうな。すごく共感できる発言。
  • 人間が弄んではいけないという領域が存在する
    • この主張は、メカニズムが良くわかっていないときの「一時的な防波堤」だと思う。結局誰かが仕組みを解明してしまった後は、「科学的・医学的に扱えばよい」ということになっちゃう。
  • 暴力は治療できる
    • 暴力だけじゃなくて、欲望、性格、記憶、指向なんかも「治療(=カスタマイズ)」できちゃうんだろうな。それはいつ頃だろうか?私がが生きている間にできちゃうかもね。
  • 電子機器を使ったオーダーメイド医療検査を体験する
    • 単純に一度やってみたいな。
  • よりピンポイントの脳深部刺激が可能な装置が次々と開発される
  • いずれ誰もが脳の若返り手術を受けるようになる
  • 世界を救うためには人類の倫理観を操作する必要がある
    • 上3つ同意。

雑感

今では結構「アリじゃない?」的な手法が、キリスト教の教義に反するといったことで葬り去られてしまったことで、救えたかもしれない精神疾患の患者が多くいた事は残念だとおもう。ただ、このような革新的な技術においては他にも多く見られることでもあるし、古代ローマ文明のように優れたものが普及していてもその後忘れ去られたりもする。昔と違うことは、このような情報はコンピュータに記録され、人工知能が探し出してくるということにより、「忘れ去られる」ということは起こりにくくなるんだろう。

たまたま近い時間に読んだ聖なるズーのおかげで、いろいろと思考が広がった。

読むことになったきっかけ

丁寧な書評を連日のように掲載しくれているため、定期的に訪れている冬木糸一さんのブログ基本読書書評エントリを読んだのがきっかけ。書店で陳列されているのを見つけ、パラパラっと内容を読んでみて購入。